質感が凄いしフレームレートも60fpsになってカクカクしないでぬるぬる動くし、パリィも決まりやすいわあ
当記事はこんな方におすすめ
- PS5版のデモンズソウルが気になる方
- リメイクによる変化点が気になる方
- 購入前にどんな感じのゲームなのか知りたい方
デモンズソウル
死にゲーの魅力を世の中に周知させた、フロムソフトウェアが制作した『デモンズソウル』は、何度も敵にやられることにより、プレイヤー自身が成長して次第に敵の動きが見切れるようになっていき、クリアした時には凄まじい達成感を得られるゲームで、難しいゲームに飢えていたゲーマー達を唸らせました。
その後、そのデモンズソウルの系譜を見事に継承した『ダークソウルシリーズ』などで、あらゆるゲーマー達を虜にして、フロムソフトウェアの代表作となっていきました。
そんな死にゲーの原点ともいえるデモンズソウルがPS5でリメイクされたということで、今回ようやく私もプレイすることが出来ました。
今回リメイクした制作会社
リメイクをした制作会社はフロムソフトウェアではなく『 Bluepoint Games 』という会社で、主にHDリマスター移植、リメイクなどを手掛けている会社です。
<Bluepoint Games が過去に手掛けた作品は>
- ゴッドオブウォーコレクション
- ICO
- ワンダと巨象
- メタルギアソリッドHDエディション
- アンチャーテッドコレクション
- GRAVITY DAZE
などがあり、かなりのビッグタイトルを手掛けています。
私はPS3版のデモンズソウルはかなりやり込んでいたんですが、約10年ぶりのプレイということで、かなり忘れていた部分も多く、PS5という新たなプラットフォームで新鮮な気持ちでプレイできました。
本記事はある程度のネタバレを含みますので、何も知らない状態からプレイしたい人は注意してください。
ゲームクリアまでのボリューム感
ゲームクリアまでのボリュームは、プレイヤースキルに依存するため、はっきりとは答えられませんが、およそ5~20時間ほどで1周目がクリアできるかと思います。
ボリューム的には若干少なめかと思われそうですが、デモンズソウルでは、何度も色々な能力特化のキャラを作成して、何周プレイしても楽しめるゲーム構成になっています。
<様々なビルド構成例>
- 脳筋(筋力特化)
- 技量戦士(技量特化)
- 信魔(信仰、魔力特化)
- 純魔(魔力特化)
などのビルドがあり、それぞれで違う持ち味がありステージ攻略の雰囲気も変わるため、色々な楽しみ方が可能です。
トロフィーコンプリート(トロコン)獲得まで
プラチナトロフィー獲得までは、運的な要素を含みますが約30~50時間ほどで可能かと思います。
一番苦労したのは『指輪』を集めるトロフィーでした。
PS5【デモンズソウルリメイク】トロフィーコンプを効率的にする方法
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評価と感想をレビュー
グラフィック美麗化と安定したフレームレート
本作は次世代のプラットフォーム『PS5』のソフトなだけあって、グラフィックが美麗でありキャラクターの動きもヌルヌル動くため、PS3版のデモンズソウルと比較すると、動きがスムーズでプレイしやすいと感じました。
敵の攻撃に対してパリィも感覚的に決まるし敵のモーションも見やすくなっているので、攻撃も回避しやすく難易度としてはPS3版との比較で簡単になっています。
崩れそうな石畳を踏んだときに『バリッ』と崩れる表現や、嵐の祭祀場で雨が水たまりに落ちる描写などの細かいニュアンスが凄いと感じました。
PS5初期ローンチタイトルで、この細かな表現だということは、今後発売されてくるタイトルは更に凄くなっていくのだろうと思うと、今後が楽しみになってきます。
ハプティックフィードバック、アダプティブトリガーによる臨場感
PS5のコントローラーの最大の特徴ともいえる『ハプティックフィードバック、アダプティブトリガー』ですが、簡単に言うとコントローラーが妙にリアルに振動したりします。
これにより臨場感が凄く増し、ゲームへの没入感も高まります。
本当にリアルな振動のため感動的でしたが、上記指輪のところにも記載したトロッコ爆弾マラソンで、コントローラーが振動しすぎて少し煩わしかったで、ワンボタンで機能のON/OFFが出来るといいと思いました。
定位感のあるサウンドで臨場感アップ
デモンズソウルといえば、高難易度のバトルが評価される部分だと思いますが、PS5になったことでリアルにパワーアップしています。
一番素晴らしいと思ったのは音の定位感が凄いことです。
安物のヘッドセットだというのに、敵の位置や距離感までもが鼓膜に伝わってくる感じです。
まるでその場に自分がいるような感覚に陥るため、バトルや探索時の臨場感が素晴らしいです。
快適なロード時間
PS5によるSSDの恩恵により、高速ロードが可能になったため、ゲームオーバー後の復帰が早くなり快適にプレイすることが出来るようになりました。これによりストレスもだいぶ緩和されたと思います。
各ステージの雰囲気
ボーレタリア王城
ヒト型の敵が多く、ボウガンなどで遠距離攻撃などをしてきたりと、非常に厄介なステージが多いです。
操作に慣れないプレイヤーにとっては、青目騎士なども危険であり、終盤では赤目騎士が3匹同時に出没したりと鬼畜な場面もあります。
ボスに関しては、比較的戦いやすい正統派のボスが多い印象。
ストーンファング坑道
つるはし野郎が沢山出没し、謎のスーパーアーマーによる『つるはし』攻撃が猛威をふるいます。
ギミックも多く、トロッコ爆弾に近づくとゲームオーバーになったり、穴に落ちたりと、心をズタボロに折るには十分なステージ構成になっています。
ボスに関しては炎系のデカブツが多く、坑道ステージ2については、デモンズソウルの中でもかなりの強ボスが待ち受けています。
塔のラトリア
牢屋の中に沢山ハゲが収容された薄暗いステージで、気持ちが悪いタコ看守の鈴野郎がウロウロとしています。
このタコ野郎の痺れ汁を喰らったら、軽くゲームオーバーとなり、初心者の心をズタボロに折るのは時間の問題です。
ステージ2でも、気持ち悪い人面ムカデ野郎が追いかけてきてハラハラします。
ボスに関しては、ステージ1も2も複数で襲いかかってくるボスで、非常に厄介で、ステージ2に関してはかなりの強敵となっています。
嵐の祭祀場
冒頭からローリング骸骨の動きに翻弄されたり、ローリングしない黒骸骨からはいきなり鬼斬りみたいな技で一撃でゲームオーバーにされたり、空飛ぶエイ野郎が遠距離から攻撃してきたり、足場が悪く落下したりで、初心者の心を折るには持ってこいのステージです。
癒やしのナメクジエリアでも油断したら、白い玉が爆発して苦労が水の泡です。
ボスに関しては鈍いボスが多く、比較的簡単だと思います。
腐れ谷
沼により足を取られた状態で腐れ野郎どもが襲いかかってくる鬼畜ステージです。
ドロドロと臭そうな沼では、毒状態となり徐々に体力を奪われていきます。
次から次へと襲いかかってくる腐れ野郎どもに気をとられて、上空から蚊に刺されたりして初心者は心を折られるでしょう。
ボスに関しては、気持ち悪い奴らばかりですが、最後の乙女アストラエアで最後は癒されます。
PS3からの違い【追加要素】
アイテムや装備品の追加
追加要素としては、ちょっとしたアイテムや装備品の追加がありました。
<主な追加装備品>
- 青目騎士の防具セット
- 穴掘り人の防具セット
- 隠密防具セット
- 蛮族防具セット
- 公使防具セット
- 水濡れの指輪
- 長寿の指輪
- 天為の指輪
- 傾いた天秤の指輪
などがあり、少し種類が増えましたが個人的にはもう少し増やして欲しかったなと感じました。
反照の女神像
楔の神殿に女神像が設置されました。この像はNPCと敵対してしまった場合に、ソウルを捧げることで敵対状態を解除できるようになりました。
フラクチャーワールド
フラクチャーワールドはステージをミラーモードのように左右反転する機能で、見慣れたステージが逆になるので新鮮な気持ちでプレイできるようになります。
わたしは、通常画面が体に染みついてしまっているようで、左右反転することでめちゃくちゃ気持ちが悪くなってしまい、フラクチャーモードはすぐに解除してしまいました。
デモンズソウルを初めてプレイする人にはいいかもしれません。
PS3版デモンズソウルとの比較
デモンズソウル比較表(2021年9月18日時点)
項目 ※発売日を加味した評価 | PS5版デモンズソウル リメイク | PS3版デモンズソウル |
発売日 | 2020年11月12日 | 2009年2月5日 |
ストーリー | ||
ゲームボリューム | ||
システム(※) | ||
バトル(※) | ||
BGM | ||
グラフィック(※) | ||
キャラクター | ||
快適さ(※) | ||
雰囲気の良さ | ||
没入感 | ||
やりこみの楽しさ | ||
コスパ | ||
オフラインの楽しさ | ||
オンラインの楽しさ | ||
ステージ毎の難易度の高さ | ||
ボーレタリア王城 | ||
ストーンファング坑道 | ||
塔のラトリア | ||
嵐の祭祀場 | ||
腐れ谷 |
PS5版デモンズソウルの悪かった点
そもそもリメイクではなくてリマスターなのでは?
PS5版デモンズソウルは、リメイクなどと呼べる代物ではなくリマスター版と呼んだほうがシックリきます。
良くも悪くも、PS3版のデモンズソウルに装備品を少し加えて、画質を次世代機のプラットフォームに対応させただけの印象でした。
そのためPS3版をプレイしたことのあるプレイヤーにとっては、懐かしい気持ちはあるものの、すぐに飽きてしまうように感じられました。
キャラメイクが酷い
PS5でのリアルなキャラメイクを期待していたんですが、これについてはガッカリでした。
プリセットの顔面を眺めた瞬間に、これは美人さんを作成するのは無理だろうと悟りました。
結局は糞みたいなゴリラしか作成出来ませんでした。
PS3版では、画質が悪いのもあってあまり気にならなかったんですが、PS5版ではリアルな糞ゴリラでしかありません。
乙女アストラエアくらいの女性キャラはどうやって作るのか?アストラエアでいいからプリセットに入れてほしかった。
ソウルシリーズのキャラメイクは、そこまで期待はしてなかったとはいえ、さすがに気持ち悪い蝋人形みたいなキャラしか作れなくてガッカリしました。
高画質化に伴うデモンズソウルらしさの欠如
デモンズソウルといったら、何とも言えない禍々しい雰囲気で、特に腐れ谷の攻略時は暗すぎて敵を視認しにくく、どこから敵が襲い掛かってくるか分からないような恐怖を演出していました。
その恐怖が心拍数の増加といったドキドキ感を生みだし、全身からアドレナリンが分泌してくるようなゲームでした。
今回のリメイク版は、高画質化して素晴らしいと思いますが、画面が全体的に明るくなったことで、デモンズソウル本来の恐怖感が薄れてしまったと感じました。
高画質にしつつも、本来の禍々しいイメージを残せたら、もっとよい作品になっただろうと感じました。
難易度の低下
PS5版では画面が明るく爽やかになり、動きもスムーズになったことで、難易度もだいぶマイルドになっています。
フロムソフトウェアで鍛えられているプレイヤーなら、ほぼゲームオーバーになることなくクリアできる難易度だと思いますし、ゲームオーバーになるとしても大体の原因は落下によるものや、ちょっとした気のゆるみや油断だろうと思います。
難易度低下により、クリア時の達成感はあまり感じないかもしれません。
オンラインプレイでなかなかマッチングしない
PS3版との大きな違いは、オンラインでほとんどマッチングしませんでした。(2021年9月18日時点)
侵入者が襲い掛かってくることもなく、サインを出してもマッチングせず、Amazonプライムを見ながら3時間待ちましたがサインが拾われることはありませんでした。
私のプレイするタイミングがもうすでに遅かったのか、もうすでにデモンズ界隈には誰もいないのか?レベル帯が悪かったのか?
現状ではマッチングさせる方法がイマイチわからなくて、マッチングさせるのも一苦労でした。
何とかマルチ関連のトロフィーは取れましたが、たまたまマッチングしただけかもしれません。
カルフォルニア、バージニア、大阪、東京サーバーなどを色々と試したんですが、ほぼマッチングしません。というか、なぜこんなにサーバーが細分化されているのか?なぜ大阪と東京で別れているんだろう?
ソウルレベルは50~100程度で色々と試しましたが、1周目をクリアするまでに侵入2回、サイン1回しかマッチングしなかった。
オンラインでマッチングしないので、キャラのソウル傾向を変化させることが出来ないため、トロフィーコンプを狙う場合は、オフラインでソウル傾向を調整しないといけないので、色々と不自由すぎると感じました。
例えば、1周目でキャラのソウル傾向が最黒になった場合、2周目で最白にするのは非常に困難になってしまいます。
デモンズソウルの面白さはマルチプレイがあってこそだと感じてます。
オフラインでの完成度は確かに素晴らしいですが、オンラインでマッチングしないなんて正直話にもならないし、PS3版デモンズソウルとの比較で大きく劣っていると感じました。
PS5のソフトもそこまで発売されていないのにも関わらず、もうすでに過疎化しておりオンラインプレイは息をしていません。とても残念ですし、デモンズソウルのゲーム性を考えると致命的な欠陥だと思います。
まとめ
次世代機『PS5』により新鮮な気持ちでデモンズソウルをプレイ出来てよかったです。
オフラインの評価では、とてもグラフィックが綺麗だし、ハプティックフィードバック、アダプティブトリガーにより臨場感が凄くて没入感もあり、PS3版より面白かったと感じました。
しかし、これらはあくまでもPS5の機能の評価であり、純粋に今回のデモンズソウルの評価をするとなると、PS3版からは劣化した作品だと感じました。
キャラおよびエリアのソウル傾向に依存するシステムのゲームであるにも関わらず、オンラインプレイでマッチングしないのは最高レベルで致命的でした。
マッチングしないので、当然侵入者を狩ることも出来ず、キャラのソウル傾向を白化させる手段に回数が限られており、非常に困難になっています。
つまりはゲーム性が破綻しています。
オフラインが面白かっただけに、本来のデモンズソウルのポテンシャルを出し切れなかった勿体ない作品だと思いました。
今後PS5が普及してオンラインが賑わうようなことがあれば、もっと面白い作品になるかと思いますが、私個人としては『トロフィーコンプもしてしまったし、オンラインが賑わったとしても、もういいかな・・』といった、寂しい気持ちになりました。