今回はPS4で2020年3月に発売された『仁王2』をトロフィーコンプリートしたので、感想と評価をレビューしていきます。
本作はソウルライクの戦国死にゲーとして、2017年に発売されて高い評価をうけた『仁王』の続編にあたる作品で、前作に比べると色々な機能が追加されており、より爽快感のあるアクションが可能となっています。
本作はPS5でコンプリートエディションも発売されていますが、今回はPS4版でのレビューとなります。
それでは、ある程度ネタバレを含みますので、何も知らない状態からプレイしたい人はご注意ください。
ゲームクリアまでのボリューム感【クリア後から全トロフィー獲得(トロコン)まで】
引用元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント PS5トロフィー画面
ゲームクリアまでのボリュームは40時間程度で、プラチナトロフィー獲得まで60時間ほどで可能です。
DLCの『牛若戦記』『平安京討魔伝』『太初の侍秘史』をすべて含めて、150~200時間ほどで全てのトロフィーが獲得できるかと思います。
『評価と感想をレビュー』多彩なビルドで攻略するのが楽しい
引用元:『仁王2』公式サイト
めちゃくちゃ楽しい武器と武技が多彩なアクションゲーム
私は前作の『仁王』はDLCまではやっておらず、普通にクリアしただけの中途半端な状態だったんですが、今回の『仁王2』に関しては全てのDLCを制覇してトロフィーコンプリートまでして、その後も遊び続けていたら、いつの間にか3000時間もプレイしておりました。
完全に廃人と化してしまったのは、この『仁王2』が面白すぎたのが全ての原因です。
おかげさまで、妻からゲーム禁止令を受けてしまい、とても仁王2が憎くてしょうがないんですけど、とにかく面白くてですね、本当にこんなに楽しませていただいて感謝の気持ちでいっぱいです。
仁王2で一番よかったのは、ゲームの主軸であるアクションの面白さです。これに関しては、同様に『死にゲー』と呼ばれる、『SEKIRO』や『ダークソウルシリーズ』などより断然面白いと感じました。
まったく2番煎じという感じではなく、フロムソフトウェアのそれらのアクション性を凌駕していると感じました。それは下記で記載する『残心』によるところが大きいです。
賛否両論あるでしょうが、武器と武技が豊富な『仁王2』では、さまざまな武器で攻略することが可能で、武器の違いにより難易度が変わったり爽快感が変わったりと、様々な楽しみ方が出来るのが良かったです。
プレイヤーによってお気に入りになる武器が異なるところも面白いです。私の場合は、最終的には神薙が強すぎたんで、旋棍(トンファー)ばかり使ってましたが、どの武器を使っても楽しめるゲームでした。
流れるような構えの変更と残心による気力管理
仁王の時にもあった独自の気力管理システム『残心』が、本作にも継承されています。とにかくこの残心のおかげで、攻略がめちゃくちゃ楽になり、しかも残心が発動した時の『シャキン』という音が気持ちよくて病みつきになります。
仁王2の攻略のカギを握るのは、残心と構えの変更(流転)です。上段、中段、下段の構えでそれぞれ特徴があり、戦況に応じて残心と同時に構えを変えることで、気力管理がしやすくなります。
これがとにかく面白くて、『上段攻撃から残心しながら下段構えに変更して回避する』みたいな、流れるようなアクションを楽しめます。
さらには、『上段攻撃から残心しながら、中段構えに変更してから下段構えに変更する』といった『流転2』という残心もあり、それらを駆使して攻略するのが最高に楽しかったです。
逆にいえば、残心が出来ない場合、仁王2は難しすぎて『クソゲー』と化すかもしれません。Amazonレビューなんかを見ると、クソゲーとか言われているレビューをちらほら見ますが、それは恐らく残心すら出来ないライトゲーマーか実際にプレイしていない人だと思います。
残心を巧みに扱うことが出来たときに、この『仁王2』というゲームの楽しさが解放されます。ダークソウルやSEKIROでは味わえない感覚の面白さです。
『残心を制する者は仁王を制す』とでも言っておきましょう。
カウンター技(特技)
『仁王2』からは新たに特技で敵の大技にカウンターを入れることができるようになりました。装備している守護霊によって、『猛』『迅』『幻』と分かれており、それぞれに特徴があります。
- 猛タイプ…敵の大技の前にすかさず当てる
- 迅タイプ…敵の大技に対して交差法に当てる
- 幻タイプ…敵の大技があたる瞬間に守る
一番使いやすいのは『猛』で、これは敵が大技を使った瞬間に間髪入れずに当てるだけなので、当てやすくて楽です。
『迅』は、使う瞬間に方向キーを左右に押していると、回避してしまうので、個人的には使いづらかった。
『幻』はタイミングよく攻撃に合わせるだけなので比較的使いやすく、守護霊も使いやすいものが多い。
個人的には猛と幻の守護霊を装備すると攻略しやすいと思いました。
妖怪技が面白い
仁王2には武器による攻撃の他に、妖怪技による攻撃、属性やられ、追加バフなどがあります。これが本当にいろいろと種類がありまして、とにかく使いわけることで様々な楽しみ方が出来ます。
個人的に好きだったのは、『一本だたら』『朧車』『山姥』などですが、攻略に便利な妖怪が沢山いすぎて楽しすぎました。
常闇による気力回復速度低下
これは賛否両論ありそうですが、私はドMなので大好きなシステムで大好物した。すべてのフィールドが常闇でもいいぐらいです。常闇内では気力回復速度が遅くなり、気力の管理がより難しくなります。
よって、残心を制するものは仁王を制すと言ったとおり、常闇内では残心をしなければすなわち『落命』を意味します。やはり、残心の操作が出来ないと『クソゲー』と化してしまいますので、残心を心掛けてみましょう。
手に汗を握るドキドキのボス戦
本当に仁王2のボス戦は楽しいです。スタミナを残心で管理しつつ、ボスの隙をみて攻撃を当てる。大技にカウンターを当てる。妖怪技を当てる。などなど、避けて攻撃するだけの作業ですが、初見はドキドキでハラハラでワクワクします。
なぜなら、ボスの攻撃力はえげつなく、油断したらひとたまりもなくやられてしまうからです。これがいい緊張感を生みだして、手に汗を握るバトルを演出します。
初見で倒せるボスの方が少なく、とてもやりごたえがあります。でも、慣れてこれば普通に簡単に倒せるようになる難易度なので、かっこいい居合だとかの武技で仕留めたり、遊び心満載に『正拳突き』で倒したりすることもできます。
個人的には『立鳥帽子』というボスが面白すぎて、常世同行で奈落獄82階を一日中ループしてました。完全に頭がくるってましたが、いろいろなプレイヤーと一緒にプレイしたりして、とても面白かったです。
キャラメイクが素晴らしい
引用元:『仁王2』公式サイト
愛着がわくキャラが作れる
本作のキャラメイクは本当に凄くて、細部までこだわって作成できます。しかも適当に作ってもそれっぽく作成できて、イケメンから美少女まで作成できてしまいます。
試しに自分の顔面を作ってみたら、似すぎてしまって気持ち悪くなったためボツにして、結局は美少女キャラでやりました。
近年のキャラメイクだったら、ダントツで美形の顔が作成できると思います。モンスターハンターみたいに、キャラメイク画面では可愛かったのに、いざフィールドにでたら急にブスになるなんてことはありませんでした。
ストーリー
ゲーム概要
時は1555年、徳川家康により天下統一が成される幾らか前の時代。
人と妖怪の間に生まれた主人公は、
美濃の国で暮らしながら、妖怪退治や傭兵に明け暮れていた。
ある日、主人公は凶暴な妖怪を討ち果たすも、
その過程で自身の妖怪としての力も暴走してしまう。
そこへ駆けつけ、主人公の暴走を止めたのは
“霊石”を売り歩く商人、藤吉郎。
二人が戦国時代を”仁王”の如く駆け上がる、「秀吉」の物語の幕開けであった。
二人は美濃の有力武将からの依頼を請け負う形で、
霊石集めに励んでいたが、霊石を狙う者の襲撃に遭う。追っ手より逃れる道中で、妖怪を目の敵にする謎の女「無明(むみょう)」を仲間に引き入れ、
尾張へと落ち延びた彼らは、織田信長の家臣に取り立てられる。
桶狭間の戦い、墨俣城の建城といった場で、
妖怪の力や霊石による軍勢の強化によって手柄を上げ、
さらに蜂須賀小六などの仲間を増やした二人は、織田家中で次第に重きをなしていった。
順調に見えた二人の行く末だったが、
その背後には”霊石”のもたらす大きな陰が忍び寄っていた
引用元:『仁王2』公式サイト
ストーリーに関してはすいません、およそ2900時間くらいは、くるったようにトンファーを振り回していたので、あまり覚えていません。
言い方が悪いですが、仁王2はアクションを楽しむゲームであって、ストーリーはおまけみたいなものという認識でいました。ごめんなさい。
残念だったところ
流用が多かった
残念だったところは、初代仁王からの流用が多かったところでして、敵の造形から風景までが似通っていたところです。アクション面では凄まじく強化されていましたが、グラフィック面では『仁王』が少しパワーアップしたかなぁ?程度でした。
奈落獄・深部がたったの30階層
これは、凄く残念だった。楽しい楽しい奈落獄・深部がたったの30階層しかないとか、ドMな私からしたら、がっかりもいいところでした。
しばらくはアップデートがこないかなぁ…ってワクワクしながら待ってましたが、アップデートないみたいですね。まじで1000階層くらいあってもよかったです。くるっているだけに。
まとめ
仁王2は『残心』を理解し操作できるようになってからは、とてつもなく面白くなります。
それを味わう前に、『難しすぎ、クソゲー』なんて言ってあきらめてしまうのは、新垣結衣が目の前にいてこっちを見て笑っているのに無視してしまうぐらい勿体ないです。
複雑なシステムだからこそ、ライトゲーマーにはとっつきにくいかもしれません。確かに慣れるまでは難しいし、何度も挫けそうになるかもしれません。でも、それを乗り越えた時に、このゲームは真価を発揮します。
わたしにとっては『とてつもなく神ゲー』でした。
DLCを含め、ぜひ手に取ってやって頂きたいゲームです。